<アーカイヴ:2016>
多文化学校 2016/17 第1回 学習会(映画+トーク)
『 暮しとアナキズム 』
■映 画:集産化経済―欧州最後の革命
■トーク:海老原弘子(翻訳者)
■司 会:森川莫人
スペイン革命(内戦)で民衆がもとめ実践した、社会的・経済的・人間的な関係を変革する試みは未完に終ったが、その思想と行動は、こんにちなお有効性をもっています。教育、生活、社会福祉、労働手段の集団的所有、そして、アナキズムの根幹である相互扶助をわたしたちの暮しにどのように活かしていくか。革命時の記録映像と証言で構成したドキュメンタリー映画を上映し、これをテキストにしてのトークをします。
<日 時> 2016年11月29日(火)開場18:30/開会19:00
<会 場> 四谷地域センター 第4集会室(11階)
*定員30名*事前申し込み不要
<資料代> 1000円
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■ドキュメンタリー映画(66分)
『 集産化経済―欧州最後の革命 Economia col·lectiva. L’última revolució d’Europa 』
1936年7月バルセロナでは、武器を持って立ち上がった労働者の逆襲でフランコ反乱軍のクーデターが失敗に終わる。権力が空白となった機会を利用してアナルコシンディカリズムの労働組合CNTが革命に着手すると、70年に及ぶアナキストのプロパガンダの影響を受けて19世紀末から<ブルジョワの資本主義社会>と並行する形で存在してきた<労働者の共有経済社会>が表舞台に姿を現した。
世界大恐慌の余波としてスペインを襲った経済危機の中、厳しい生活と貧困に苦しむ労働者たちは、連帯と相互扶助に基づく社会の構築を目指す「革命」に一縷の望みをかけていた。生産手段の集団的所有や直接民主制による事業運営を行う集産化を柱に、私有でも国有でもない「共有」に基づく共有経済の実践を試みる。内戦中(1936~1939年)にカタルーニャの産業の約80%が集産化されたという。
歴史の闇に葬られていたアナキズム革命の実態に、経済学者カステイス・イ・ドゥラン著『1936-1939年バルセロナの集産化』に基づいて迫るのが本作品だ。一年半に及ぶ撮影で集められた関係者の証言を交えながら、20世紀で最も急進的な社会と経済の変革プロセスを再構築していく。クラウドファウンディングで制作された本作は、2014年1月のバルセロナでの初上映後に注目を集めると、スペイン各地はもとよりドイツでも上映会が開かれ、さらには米国でも数々のドキュメンタリーの賞を受賞。
<えびはら・ひろこ:プロフィール>
翻訳者。神奈川県出身。 バルセロナ留学中に出会った反グローバリゼーション運動 がきっかけで、新自由主義への対抗運動に興味を持つ。2008 年バルセロナ移住後に、新自由主義批判をテーマにした翻訳 を始め、ブログやツイッターを通じて南欧を中心にした左派 の変革の動きを記録・発信している。字幕翻訳作品には、真の民主主義を求める市民の広場占拠 15M運動を扱った『目覚めゆく広場』(2012年)がある。
○ブ ロ グ http://ramonbook.wordpress.com/
○ツイッター @ramonbookprj
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<会場アクセス> 四谷地域センター 第4集会室(11階)
*東京都新宿区内藤町87番地 TEL.03-3351-3314
*地下鉄丸の内線「新宿御苑前」駅より徒歩5分
*都バス:品97新宿駅西口~品川車庫 「新宿一丁目」バス停より徒歩1分
<主 催> 多文化学校運営委員会
WEBサイト=http://tabunnka.jimdo.com
<お問い合わせ> 多文化学校運営委員会事務局
〒169-0072 新宿区大久保2-10-2山崎ビル1F(あらばき協働印刷内)
TEL=03-3205-7871